しっぽをふってついていく
君のご主人は本当にあの人?
一つ大人になるたびにといかける
「今日の僕は以前より笑えてますか?」
幾たび断とうとも
失えぬいのちでせう
幾たび断とうとも
消えぬこころでせう
漆黒のいのち
流れを止めぬ
深紅のいのち
軽くはならぬ
いのち捧げて
恋せよ乙女
夕暮れ空は薄い青
紅く紅く染められて
艶かしい紫の気配を漂わせ
すっと薄墨色の衣をまとう
上気した頬を隠すかのように
いままで
自分は人生の岐路に
何度たちあっただろうか
そして
下した決断は正しかっただろうか
答えの出ない問題を
今日も必死に考える
山を歩く
一人おびえながら
それでもひたすら歩いていく
遊歩道が上の方に見え
そちらに行こうとする
でも辿り着けない
歌が聴こえる
人の声がする
でも僕の声は届かない
沢を渡れ、岩を登れ
道なき道を行け
目の前に青が広がるまで
自分には辿り着けない場所がある
自分しか辿り着かない場所もある
未だ知らぬ場所は
どこかで
僕が来る日を待っている